ん〜

もう九月なんだね。
なんか、もうよくわかんないよ。
誰か助けて欲しいよ。
現実はね、ゼミのある日はお迎えが付くらしい。すげーお姫様待遇。
一体どこで何を間違ってこうなったのかがよくわかんない。

だってそれはただのゼミ合宿だった。
どこにでもあるような。
みんなが当日の朝まで論文に追われる、そんな合宿なの。
それだけだったのに、
合宿の部屋の中で、ただ慰めようと背中に手を置かれて、
あたしはただただ、泣いていた。
鍵が閉められていたドアの向こうで、殴りかかる者と止める者。


だけど、背中に置かれた手があたしだけのものになればと、
そんな思いがよぎった。
いや、「ほしい」っていうよりも「羨まし」かったのかもしれない。