恒例行事

3年目の鍋パーティー
いつもと変わらない女3人。


仕事でなかなか会えない女が3人も集まったら、
仕事の話に、恋の話。
ほんのつい最近まで、みんな大学生だったのに。
こんなにも昔と考え方が異なる。
そんな自分達に、自分が一番ビックリしてた。


変わらないのは、
いつも好きじゃない人に好かれてしまうこと。
なかなか誰かを好きになれないこと。
そこに、
どこにも収まらない一人の変異。


「外見はそれなりにナナのタイプよね?」
「うん」
「好きじゃないの?」
「好きだよ。」


そう、こんなにも躊躇いなく好きって言える。
だから、そこには違う「好き」が含まれているんだよ。
よくよく、考えみたら、
大学のあの頃から、助けてくれてた。
そう、優しさというよりも、いつも助けてくれていた。
誰よりもその気持ちを察してくれて、助けてくれていた。
だって似てるから。


いなくなったら、この世の終わり。
なんて大げさなことにはならないけど、
それでもいなくなったら悲しい。
嫌われてしまったら悲しい。
だけど、そうなったとしても、
きっといつも通りの生活がまた始まる。


その着信を期待して待ったことなんてなかった。
取れなかった不在着信を見て、ショックを受けたこともなかったけど、
不在着信を見て微笑んだことはあるよ。


たぶん
「きもちわるいー」って言うだろうね。